物件探しは情報感度と泥臭い動きが大事である
皆さま、こんにちは。食べログ九州飲食店コンサルティング部の立福と申します。
突然ですが、新店舗の出店や移転を検討される際、「物件探し」にどれくらいの期間をかけていらっしゃいますか? 特に、焼肉店や焼き鳥店といった煙や匂いが出る「重飲食」と呼ばれる業態は、オーナー様からの許可が下りにくく、理想の物件に出会うのは至難の業です。私は以前、不動産関連の会社にいたこともあり、とある「物件探し」についてアドバイスをさせていただいたことがあるのですが、その時に改めて感じた「優良物件」を見つけ出すコツをお伝えしたいと思います。
まず、物件探しといえば不動産検索サイトを利用するのが一般的だと思いますが、飲食の不動産は、マーケットに情報が出る前に次のテナントが決まってしまうのが現実。そのため、「仲介」の不動産会社ではなく、物件を直接管理し一次情報を持っている管理会社と繋がりを持つことと、マーケットに出ていない物件を自ら見つけに行くことが大事です。よって、掲載されている物件そのものではなく、
・ターゲットとする街に強い「管理会社」はどこなのか
・重飲食ができる空き物件の近くに、別の空き物件が潜んでいないか
の2点に注目しながら見ていきましょう。
最初の「管理会社」の探し方ですが、物件ページをクリックし取引態様に「代理」や「貸主」と書いてあれば、その取扱元は「管理会社」である可能性が高いです。取引態様の多くは「一般媒介」「仲介」「先物」となっており、管理会社が直接掲載しているケースは少ないのですが、根気強く探してみましょう。サイト上で見つからない場合は、実際に出店ターゲットとなる街を歩いてみるのもいいかもしれません。その街に強い管理会社を看板をたよりに見つけながら、直接問い合わせる、といった泥臭い動きをしてみることも大事だと思います。
次に、「重飲食」ができる空き物件があれば、「排気・排煙設備」や「ガスの容量」などの重飲食に対応できるインフラが集中していることから、別の重飲食可な物件が潜んでいる可能性が高くなります。同じ建物内や近所に、どんな飲食店のテナントがあるかを探っていきましょう。可能な限り現地を訪問してみるのがベストですが、「Google マップ」や「ストリートビュー」などを使って簡易的に見るだけでも発見があるはずです。
実際、前述のアドバイスをさせていただいた飲食店様の新店探しの際は、不動産検索サイトで「重飲食可」となっている物件を見つけた後、その場所を「Google マップ」で検索。その後、周囲を「ストリートビュー」や投稿写真などで確認していくと、同じフロアに数店舗あることがわかりました。その店舗と場所をさらに「食べログ」も併用しながら調べていくと、閉店した店舗があることが判明。翌日、該当の建物の管理会社を突き止めて問い合わせをしてみると、前のテナントが夜逃げをした物件であることが分かり、「訳あり・居抜き」として初期投資を抑える形で契約を結ぶことができたそうです。
もちろん、今回紹介した方法が全ての物件探しに通じるとは限りません。ただ、情報感度を高める術として参考になる部分は多いと思いますので、新しい物件をお探しの店舗様はぜひ試してみてはいかがでしょうか?
立福 祥梧
バーテンダーとして働いたのち、不動産仲介業で5年ほど営業経験を積む。その後、2023年9月から食べログにジョイン。福岡市東区・北九州市・福岡市天神エリアなど、地域密着で飲食店の課題に寄り添った活動を行い、多くの飲食店オーナーから支持を得ている。休みの日には、バイクでツーリングがてら海釣りに行くが、一匹も釣れず「ボウズ」に終わってしまうことが多い。
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