【接客研修】プロが教える! スマートな立ち振る舞いの極意


飲食業界において基本中の基本となる「接客」。
しかし一方で、接客を単なる「作業」と捉えてしまい、無意識の立ち振る舞いでお客様を不安にさせているケースも少なくありません。
今回は、飲食店バイト・新人スタッフ向けに、ホール接客の基本を接客コンサルタント井崎正吾さんが解説します。

「お待たせいたしました、こちらお冷です」「でもそれ、スマートではありません」
研修の現場では、接客のプロフェッショナルによる的確な指摘が響きます。
彼らが自信を持ってホールを歩き、お客様を魅了する背景には、誰でも「できる店員」に生まれ変わるための驚きの工夫が詰まっていました。

お客様の安心と安全を守る所作

まず大切なのは、お客様の安全と安心を最優先にした所作の徹底だと井崎さんは明かします。
飲食店に入ったばかりでどう動けば正解か分からないスタッフのために、グラスやトレーの扱い方にもルールが設定されていました。

「グラスは半分から下を持ちましょう。基本的には人差し指、中指、親指の3本で持ちます。テーブルにはまず薬指と小指から置くことで、ドンと音が鳴ることはありません。ジョッキグラスの場合はグラス部分を持って、取っ手をお客様のほうにお向けして提供しましょう。」

また、飲食店の基本「お客様の口に触れる部分には触らない」ということが、意外とできていない人が多いと言います。

「例えば、お皿は指紋をつけてはいけません。お皿のふちに指をかけて持ちましょう。シルバー類も柄の部分を持つようにしましょう。柄の部分でも少し遠いところが理想です。両サイドを持ち、中指の爪を画に柄にあてることで安定して、スマートに持つことができます。」

トレーを持つ際にも、重たいものや液体の入ったものは「手前(自分の体側)」に置くように指導。
万が一こぼしても自分にかかるだけで済むため、お客様の安全を確実に守ることができるからです。
こうした細やかな配慮が、スタッフ自身の自信へと繋がっています。

「かっこ悪い」を徹底排除するマインドの教育

教育の場面では、単なる技術にとどまらない「空間の質」を守るための工夫が必要です。
無意識にやってしまいがちな「だらしない」行動を明確に言語化し、プロとしてのあり方を浸透させていきます。

「片足重心や手を後ろで組むことはだらしなく見えるのでやめましょう。しっかり両足で立ち、背筋を伸ばして顎を引く。そして肩の力を抜くとスマートに見えます。また、ホールで走るとお客様を不安にさせ、事故の原因にもなります。どんな時も落ち着いて行動すると、スマートに見えるでしょう。」

お客様の見えるところでのスマートフォン操作や、ホールを無人にすることも、かっこ悪いの一例です。

「公私をわけ、営業中はしっかりお客さまを見るようにしましょう。お客様が少ないからと言って、ホールの裏にさがっていませんか? お客様がいる間はホールにいるようにしましょう。」

ただ作業をこなすだけでなく、常に「見られている」という意識を持ち、何かあった時にすっと駆けつけられる体制を作らなければいけないと井崎さんは語ります。

「慣れ」の先に見据えるパフォーマンスとしての接客

スマートな所作を突き詰めた先にあるのは、単なるマニュアル化された労働ではありません。
研修が目指す最大の展望は、接客を「パフォーマンス」として昇華させることでした。

「接客は作業ではなくパフォーマンスです。最初は手が震えたりこちこちになったりしても、繰り返すうちにその動きはあなたのスタイルになります。」

ただ料理を運ぶのではなく、お客様を魅了し、自分自身もかっこよく見える仕組みを作る。
だらしなさを排除し、プロとしての美しさを。
作業ではなくパフォーマンスとしての接客を。
スマートな立ち振る舞いを取り入れる飲食研修には、これからの店舗づくりとスタッフ育成のヒントが隠されていました。

本記事の動画:【接客研修】プロが教える!スマートな立ち振る舞いの極意
■撮影協力:東京山手調理師専門学校

■接客コンサルタント 井崎 正吾(いざき しょうご)
1994年 パークハイアット東京「New York Grill&Bar」開業メンバーとして、サービスに従事する。 その後、飲食企業の立ち上げ、営業本部長、代表取締役も歴任。 2008年には「Solid Foundation Japan」を立ち上げる。 日本ホスピタリティ推進協会教育機構認定「ホスピタリティ・コーディネーター」取得。 国内外、異業種異業態の飲食店舗200店舗に携わる。

井崎さんの過去の出演回
【お客様満足度UP】お声がけするタイミングはここ!
【最高の接客】店の第一印象が決まる挨拶術【今すぐ実践!接客術①】
【高級感を出す接客術】「酒場つむぎ堂」新店オープンで接客のプロを質問攻め
中学生レベルの英単語で十分!インバウンド客には積極的に声がけせよ。
【白熱対談】接客のプロ2人の「この店いい店?ダメな店?」辞めない教育はコレだ!


飲食店のための食べログチャンネル

前の記事へ

月商200万→400万へ! SNSで「選ばれる店」になるためのメニュー開発と投稿戦略を全公開

次の記事へ

飲食店経営の原価・人件費はどう下げる? FL42%を実現するコスト削減術

関連記事