プロが教える「スマートな中間サービス」の極意! 新人からベテランへ


飲食店のフロアで、新人スタッフとベテランの差が一番はっきり出る場面がどこかご存知でしょうか?
それは、お水の注ぎ足しや空いたお皿の交換など、お客様が食事をしている間に提供する「中間サービス」です。
中間サービスの向上に力を入れることで、「サービスが行き届いたお店」という印象をお客様に与えることができます。

今回は、飲食店バイト・新人スタッフ向けに、スマートな中間サービスの基本を接客コンサルタント井崎正吾さんが解説します。
「お待たせしました、お冷お注ぎします」「残念、スマートではありません」
接客のプロフェッショナルによる的確な指摘が、研修の現場で響きます。
彼らが自信を持ってホールを歩き、お客様を魅了する背景には、誰でも「できる店員」に生まれ変わるための驚きの工夫が詰まっていました。

お客様への配慮が光る「お水の注ぎ足し」

まず大切なのは、単なる作業になりがちなお水の注ぎ足しにおける、細やかな配慮の徹底です。
お客様の邪魔にならないよう気を配りつつ、美しく見せるためのルールを設定します。

【接客コンサルタント:井崎さん】
「お客様にお声がけをしてから入りますが、会話が盛り上がっている時は笑顔でグラスを外してお注ぎします。グラスの半分から下を持ち、お客様の顔にしぶきがかからないよう低い位置でグラスを外してお注ぎします。そして、お客様の置いておいた元の位置に戻すのがスマートになるポイントです。」

万が一こぼしてしまった場合でも、慌てずに持っているナプキンで拭いて差し上げる冷静な対応が、スタッフ自身の自信へと繋がります 。

魅せるパフォーマンスとしての「ワインの注ぎ方」

ワインの提供は、より一層プロとしての立ち振る舞いが求められます。
ボトルの持ち方や注ぐ位置ひとつで、お客様に与える安心感が大きく変わるからです。

【接客コンサルタント:井崎さん】
「グラスに近い位置で注ぐと量が分かりにくいので、少し離してグラスにどのくらい注いでいるのか分かるようにしましょう。この際、グラスの縁にボトルをぶつけないこと、ラベルはお客様に見えるように注ぐことが大切です。最後に雫が垂れないように、トーション(ナプキン)で迎えに行きましょう。」

ちなみに、ボトルの底に親指を入れて持つ方法は安定せず危ないため、しっかりと持ってこぼさないように注ぐことが基本とされています。

次の準備と気遣いを示す「スマートなバッシング(お皿下げ)」

空いたお皿を下げるバッシングも、単なるお片付けではありません。
次のお料理を運ぶための準備であり、テーブルを広く使っていただくための重要な気遣いです。

【接客コンサルタント:井崎さん】
「お皿をお下げする際、お客様のテーブルの上でお皿を重ねるのではなく、トレーの上で重ねていくとスマートに見えます。ただの作業も、心を配ればかっこよく見えますよ。」

会話が盛り上がっている時は無理に声をかけず、笑顔で会釈をして下げるなどの「空間の質」を守る工夫が求められます。

自信に満ちた立ち振る舞いが一番のスパイス

一見地味に感じるかもしれないこれらの中間サービスですが、一つ一つの所作に迷いがないだけで、お客様は「このお店に来てよかった」と思ってくれます。
一番のスパイスは、スタッフの「自信に満ちた立ち振る舞い」です。
ただの作業を気遣いとパフォーマンスに変える中間サービスの徹底には、これからの店舗づくりとスタッフ育成のヒントが隠されていました。

■前編はコチラ
【接客研修】プロが教える!スマートな立ち振る舞いの極意

■接客コンサルタント 井崎 正吾(いざき しょうご)
1994年 パークハイアット東京「New York Grill&Bar」開業メンバーとして、サービスに従事する。 その後、飲食企業の立ち上げ、営業本部長、代表取締役も歴任。 2008年には「Solid Foundation Japan」を立ち上げる。 日本ホスピタリティ推進協会教育機構認定「ホスピタリティ・コーディネーター」取得。 国内外、異業種異業態の飲食店舗200店舗に携わる。

■撮影協力
東京山手調理師専門学校 飲食店のための食べログチャンネル

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