【社員ゼロで3店舗展開】10坪月商400万! 原価計算より「演出」を優先する常識外れな経営術
飲食店の経営において、緻密な原価管理は基本中の基本と言われています。
しかし、そんな業界の常識に囚われず、『原価計算よりも演出や集客を優先する』ことで、10坪で月商400万円を叩き出し、社員ゼロのまま3店舗を展開するお店があります。
水道橋で「阿酒羅(あしゅら)」を営む角振(つのふり)さんは、数字を追うこと以上に、お客様が思わず撮りたくなる「商品の見栄え」や「心躍る演出」に重きを置いています。
原価管理の枠にとらわれない大胆な発想と、若手アルバイトへの絶対的な信頼が生み出す、常識外れの経営術の裏側にはどのような秘密があるのでしょうか。
原価率の「枠」を外すことで生まれる圧倒的な盛り付け
集客やオペレーション、見栄えの工夫には気をつかいますが、数字ばかりを考えて嫌にならないよう避けていると部分もあると言います。
そして、この数値に縛られすぎない柔軟なスタンスが、結果として圧倒的な見栄えの良さにつながっています。
【角振さん】
「実のところ原価をしっかり把握してないっていうのも事実なんです。だからバイトの方にも、(イクラを乗せるメニューには)『え?』っていうぐらいイクラを乗っけていいよって言えるんですよね。把握していたら、『ちょっとそれやりすぎじゃない?』って止めちゃうと思うんですけど、歯止めが効かないことが、盛り付けにいいふうに働いてるんじゃないかと思います。」
原価を厳密に把握していないことで現場がリミッターを外して思い切った盛り付けができ、それがお客様を惹きつける魅力となっているのです。
「罪悪感」を消す付加価値と、圧倒的なスピード感
アボカドサワーなど、他にはない珍しいメニューを揃え、「ジュースみたいに飲みやすい」と好評です。
【角振さん】
「飲む人がどんどん減ってきている世の中で、罪悪感なく本当にグビグビ飲めるようなお酒があればお客さんも嬉しいんじゃないかなと思ったんです。言い訳になるじゃないですけど、『野菜だから大丈夫じゃない』みたいな、そう思ってもらえたら嬉しいなと。」
また、メニュー作りにおいては「思い入れを持たない」ことも特徴です。
秋だからとりあえず栗を出すといった軽やかさで挑戦し、お客様の反応を見てすぐ改善する。
ダメなら変えればいいという思い切りの良さとすぐ改善に移すスピード感が、お店の活気を生み出しています。
社員ゼロ。学生アルバイトを信じて任せる組織づくり
中には「学生店長」としてお店を回しているスタッフもいます。
【角振さん】
「人として信用して任せてるっていうのも多分彼ら自身嬉しいことでもある。その期待に応えたいって思ってくれてる子は本当に多いので、だからこそこうやって店舗拡大してるっていうのはありますね。」
「水道橋で働くなら阿酒羅だよね」と認知され、働く仲間が胸を張って働けるお店にすることが目標だと角振さんは語ります。
原価という「制限」でブレーキをかけない大胆な発想が「規格外の演出」を生み出し、若者を信じて現場を任せることで組織を拡大する。
水道橋「阿酒羅」の躍進には、計算通りにはいかない「遊び心」や「人と人とのつながり」を大切にする、これからの時代の新しい経営のヒントが隠されていました。
本記事の動画:【社員ゼロで3店舗展開】10坪月商400万!原価計算より「演出」を優先する常識外れな経営術
■前編はこちら:あえて非効率を選ぶ!?月商70万のどん底から大逆転した「記憶に残る」接客術
■取材協力
水道橋 阿酒羅(あしゅら)
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