【驚異の坪月商130万】極小店舗のデメリットを全て武器に! お客様を巻き込んで満席を作る空間戦略


飲食店の経営において、店舗の「狭さ」は座席数の制限やオペレーションのしづらさなど、一般的にはデメリットとして捉えられがちです。
しかし、そんな常識を覆し、わずか約3坪という極小空間でありながら、坪月商130万円という驚異的な数字を叩き出す立ち飲み屋があります。

「岩瀬蒸店」は、狭いからこそ生まれる「お客様との近さ」を最大限に活かし、ドリンクのボトルを取ってもらうなどお客様自身を巻き込むことで、独自の空間を生み出しています。
極小店舗のデメリットをすべてメリットに変え、連日満席を作り出す驚きの空間戦略と接客術には、どのような秘密があるのでしょうか。

「満席」が最大の広告。赤字覚悟の千べろセットが生む空間価値

岩瀬蒸店が新規顧客を獲得し、お店に活気をもたらす最大の武器としているのが、17時から18時限定で提供している「千べろセット」です。
採算度外視とも言えるこのセットを目当てに、早い時間から店内はお客様でパンパンになります。
しかし、これこそが店側の狙いでした。

【店主・金さん】
「小さいお店って、お客さんで埋まっていることで賑わっている空気感が生まれる。お客さんがいてくれるのが最大の空間価値だと思っています。」

「狭い店内に人がひしめき合っている」という熱気そのものが、道行く人の目を惹く最強の看板となります。
まずは千べろをきっかけに足を運んでもらい、その空間に触れてもらうことを重視しているのです。

狭さを逆手にとる。お客様同士がドリンクを「経由して渡す」接客術

3坪という極小店舗では、スタッフが直接お客様の元へ商品を提供できないことも多々あります。
しかし岩瀬蒸店は、この物理的なデメリットすらも「お客様同士が仲良くなるきっかけ」に変えています。

【金さん】
「常連さんにドリンクの受け渡しを頼むんですけど、逆に新規の人にもあえてお願いすることで、歓迎している雰囲気を出せる。」

カウンター越しにスタッフから手渡されたドリンクを、お客様同士が協力して奥へと配る。
その際に自然と会話や気遣いが生まれ、昭和の立ち飲み屋のようなアットホームな連帯感が醸成されます。
狭いからこそ生まれるお客様同士のコミュニケーションが、結果として「また来たい」と思わせる居心地の良さに繋がっているのです。

フード原価率5割でも利益を生む、一手間加えたメニューと会話の優先

岩瀬蒸店の名物である原価率60%の100円シューマイなど、一見やりすぎとも思えるメニューは、お客様がつい口コミで広げたくなる強力なフックとなっています。
実際、フードの原価率は50%近くに達することもありますが、お酒を飲んでもらうことで全体の原価率を30%にとどめています。
また、メニューを20種類程度に絞り、目の前で「一手間加えた」調理風景を見せることでお客様の満足度を高めています。

人件費は30%です。
居心地の良さや、美味しい料理につられてお酒の注文が進むことで、結果的に15%程度の営業利益が出る構造が作られています。
また、どれだけオーダーが溜まって忙しい状況でも、「お客様との会話を一番優先的」にするのが岩瀬蒸店のスタイルです。

極小店舗のデメリットをメリットに変える「お客様参加型」の店づくり

狭い、提供しづらい、効率が悪い。
普通なら頭を抱えるような極小店舗の条件を、岩瀬蒸店は「お客様同士が繋がるきっかけ」「会話を楽しむ至近距離」へと変換しています。

美味しいお酒や料理を提供するだけでなく、お客様同士の積極的なコミュニケーションを促し、その賑わいを最強の看板にする。
「極小店舗」という逆境を最大の武器に変えたこの立ち飲み屋の戦略には、これからの時代に求められる「オフラインならではの体験価値」を高める本質的なヒントが隠されていました。

本記事の動画:【驚異の坪月商130万】極小店舗のデメリットを全て武器に! お客様を巻き込んで満席を作る空間戦略

前編の記事はこちら:コンロ2口で1日130客を捌く! 調理を「仕組み化」して接客で売る極小繁盛店のカラクリ

■取材協力
岩瀬蒸店/金 大徹さん
公式Instagram

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