【ワンオペ調理】原価率40%超えでも利益爆増の『常識破りの飲食店経営術』
飲食業界において、仕入れ原価を適切に管理し、メニュー数を絞ってオペレーションを効率化することは定石とされています。
しかし、そんなセオリーに逆行しながら、13坪の店舗においてワンオペ調理で月商700万円という驚異的な数字を叩き出すお店があります。
世田谷区用賀にある「五月四日(いつきよっか)」の店主・与那覇さんは、自らが「愛してやまない」珍しい食材をふんだんに使い、原価率が40%を超えてもしっかりと利益を残す独自の構造を作り上げています。
1人で調理しながら約60種類ものメニューを提供し、お客様を熱狂させる常識破りの経営術の裏側には、どのような秘密があるのでしょうか。
F率40%超え・家賃比率6%! 緻密なコスト構造を生み出す「料理への愛」
こうした希少食材を惜しみなく使っていることから、フードの原価率は採算度外視の40%を超えることも珍しくありません。
しかし、人件費は20%未満に抑えられており、FL比率で見ると60%に達することはなく、健全な水準に収まっています。
また、13坪という規模で最高月商700万円を売り上げることで、家賃(月額約40万円)の比率もわずか6%弱に低下します。原価にしっかりお金をかけてお客様の満足度を最大化させながらも、手元にしっかりと利益が残る強固なコスト構造を作り上げているのです。
しかし、これだけ計算された利益構造を持ちながらも、与那覇さんの根底にあるのは「数字」よりも「料理への愛」でした。
【与那覇さん】
「もちろんある程度の計算はしますけど、それよりはちゃんと愛がこもったものを出したい。お金のことばっかり考えたらお金の匂いがしちゃうし、お客様は敏感だから愛を込めて作りたい。」
利益至上主義に走るのではなく、自分が惚れ込んだ食材を採算度外視でお客様に提供する。
その与那覇さんの熱量が、結果的にお客様を強く惹きつけています。
60種類のメニューをワンオペで回す「テトリス」のような調理術
【与那覇さん】
「魚を焼いている時間とか、揚げ物を入れる時間。5分、10分、空白ができる。例えば10分で、お刺身を盛り付けたり、小鉢を作ったり。その空白の時間をいかに埋めるかが重要で、本当にテトリスみたいな状態です。」
普通ならメニュー数を30種類程度に絞りたくなるところですが、与那覇さんは「どんな気分の人にも楽しんでほしい」という思いから品数を維持しています。
調理の待ち時間をパズルのように組み合わせることで、多品種の提供を可能にしているのです。
その数10種類以上!豊富な〆メニューがリピートにつながる
一般的な飲食店では2〜3種類程度のところ、10種類以上の〆が用意されています。
あえて何種類もの選択肢を用意することで、「今日はあれが食べられなかったから、次はあれを頼もう」というリピートの動機を自然に生み出しているのです。
仕込みの苦労すら「エンタメ」に変える発信力
牡蠣の麻婆豆腐など、仕込みの過程を見せることでお客様の期待感を高め、実際にお店で食べた時の感動を何倍にも増幅させています。
セオリーに囚われず、自分が惚れ込んだ食材には原価をかけ、お客様への愛がこもった料理を提供する。
「五月四日」が実践する経営術には、数字だけでは測れない、「お客様のワクワク感」を大切にする本質的なヒントが隠されていました。
本記事の動画:【ワンオペ調理】原価率40%超えでも利益爆増の『常識破りの飲食店経営術』
◆取材協力 五月四日(いつきよっか)/店主 与那覇 朝雄さん
◆「小規模店の必勝法」を取材する当シリーズの他の回はコチラ
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