客単価3000➔5000円へ! メニューを『写真なし』にしたピザ店が仕掛ける1杯を2杯に変える戦略
スタッフの受け入れ体制が整っても、劇的に来店人数が増えるわけではない。
そんな状況下で売上を伸ばすための最大の鍵となるのが「客単価の向上」です。
かつて客単価3000円だったPIZZA STRADA(ピッツァ ストラーダ)では、メニューの見直しや見せ方の工夫、そして裏側の仕組み化によって、現在では客単価約5000円、月商1600万円という驚異的な数字を達成しています。
無理に回転率を上げるのではなく、お客様に喜ばれながら自然と客単価を上げる戦略には、どのような仕掛けがあるのでしょうか。
ピザの種類を3倍に。納得感のある「高単価メニュー」の導入
【城さん】
「最初は10〜12種類ぐらいだったピザを、大体30種類ぐらいに増やしました。マルゲリータの値段は変わらなくても、例えば和牛を使ったピザやガーリックシュリンプのピザなど、4000円を超えるものを入れました。和牛を使っているなら高いだろうと、お客様も納得してくれます。」
さらに、秋にはシャインマスカットと生ハムの季節限定ピザを導入。 「生ハムメロン」の要領で味の保証をしつつ、高級フルーツならではの特別感を出すことで、「高単価でも納得して頼んでしまう」お客様の心理をうまく突いています。
「1杯を2杯に」。おつまみとお酒の充実が客単価を押し上げる
そこで次に取り組んだのが、サイドメニューとアルコール類の充実です。
【城さん】
「サラダを3種類から6種類に増やしたり、ピザの前にちょっとつまめる冷菜や温菜を用意したりしました。お酒も、イタリアで定番の『アペロール』や多種多様なクラフトビール、さらにはピザに合うフルーティーな日本酒なども取り揃えています。」
外国人観光客からのニーズも高い日本酒など、お酒の選択肢を広げ、一緒につまめるメニューを充実させる。
これにより、これまで1杯だったお酒の注文が2杯に増え、確実な客単価アップに直結しているのです。
あえて「写真なし」。文字だけのメニューが期待と会話を生む
それが、メニューに「写真を一切載せない」ことです。
【城さん】
「うちの戦略として、メニューは文字だけにしています。どんなものが来るんだろうとお客様に想像して期待してもらい、料理をお出しした時の『驚き』に繋がるように心がけています。また、スタッフに『これってどんなピザ?』と聞く機会が増えるので、お客様との会話のきっかけにもなるんです。」
絶対的な味と見た目への自信があるからこそ、あえて情報を削ぎ落とす。
この工夫が、お客様の想像力を掻き立て、店舗での体験価値をさらに高めています。
属人化を防ぐ「冷凍生地」の活用と、ブランド価値の確立
新店舗では薪窯ではなく電気窯を採用し、ピザ生地は自社の工場で発酵から急速凍結までを一括して行っています。
解凍して伸ばして焼くだけのオペレーションを構築することで、「ピザを焼く職人」という属人的な価値から、「お店(ブランド)のピザ」という価値への転換を図っています。
【城さん】
「他のピッツェリアだとピザを焼く人が前面に出て、それがブランド価値になっているところもありますが、うちは誰が焼いても同じクオリティが出せるように気をつけています。店舗展開して会社が大きくなっていくことが、従業員の幸せにも繋がると思っています。」
「写真なし」のメニューで期待感とコミュニケーションを生み出し、豊富なドリンクとサイドメニューで客単価を上げる。
そして、裏側では職人依存を脱却する仕組みを作る。
これこそが、従業員の働きやすさと店舗の利益を両立させる、これからの時代のロジカルな店舗経営と言えるでしょう。
本記事の動画: 客単価3000➔5000円へ! メニューを『写真なし』にしたピザ店が仕掛ける1杯を2杯に変える戦略
■前編はコチラ(職人依存からの脱却・改革術!)
◆取材協力
PIZZA STRADA(ピッツァ ストラーダ)/ オーナー兼代表取締役 城 建さん
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