【広告費は4万円だけ】SNSの無料イベントで大行列を作る「大衆酒場」のリスク0出店&集客術


飲食店の集客において、「広告費」や「販促費」は大きな悩みの種です。
しかし、グルメサイトなどの媒体に多額の広告費をかけることなく、SNSを使った「無料イベント」で大行列を作り出す大衆酒場があります。
それが、亀戸を中心に展開する「牛たん酒場 たんと」です。

一見するとリスクが高そうな「無料」という打ち手ですが、その裏側には、出店から集客に至るまで極限までリスクを削ぎ落としたロジカルな戦略がありました。

10年後も愛される。流行り物に乗っからない「牛たん」という選択

なぜ、メイン商材に牛たんを選んだのか。
その理由は「みんなが好きだから」というシンプルなものでした。

【代表取締役・阿久津さん】
「10年後、20年後も牛たんは絶対にあるじゃないですか。短期的にやるなら流行り物に乗っかってもいいですが、長く続けていきたい飲食店であれば、みんなが好きなものをベースにしてお店を作っていく感じです。」

一時的なブームに乗るのではなく、長く愛される商材を選ぶことが、ブレない店舗経営の第一歩となっています。

看板を変えるだけ。焼き鳥店とのハイブリッドが生む「リスク回避」の出店

同店は、同じエリアにある系列の「やきとり さんきゅう」と全く同じ厨房設備を使用しています。
この共通化が、驚くべき強みを生み出しています。

【阿久津さん】
「もし焼き鳥屋が15年後、20年後に厳しくなった時、焼き鳥の看板を牛たんに変えるだけでお店を変えられるんです。お金は看板代しかかかりません。」

さらに、同じ駅に両方の店舗を出店(ドミナント出店)することで、スタッフのヘルプや食材の貸し借りがスムーズに行え、ロスや人件費の削減といった大幅なコストカットに繋がっています。

相互送客で売上を最大化する「はしご酒」戦略

店舗が近いことを活かし、系列店同士でのお客様の相互送客も積極的に行っています。

牛たん店から焼き鳥店に行きたいお客様には「5本盛り無料券」を渡し、逆に焼き鳥店から牛たん店に来てくれたお客様には「牛たん4枚プレゼント」を渡す。
さらにスタッフが自らお客様を別店舗へ案内することで、両店舗の売上が相乗効果で上がっていく仕組みが作られています。

無料は「最強の広告費」。リスクなしで大行列を作る集客術

そして最大の注目は、「焼き鳥1日無料」「和牛のカルビとロース1週間無料」といった大胆なSNSイベントです。
一見リスクが高そうに見えますが、実は非常にロジカルな「広告戦略」なのです。

【阿久津さん】
「例えば焼き鳥1本40円だとして、1日どんなに焼いても1000本近くしか焼けないので、4万円の広告費なんですよ。月5万円かけて媒体に載せてもお客様が来るか分からないですよね。でも無料なら絶対に来るし、お酒を飲んでくれるから売上は普段より上がります。」

もしお客様が来なければ、出来高制なので広告費はかかりません。
さらに、無料にする条件としてSNSへの投稿をお願いすることで、それが爆発的な拡散力を生み、雪の日でも行列ができるほどの集客に繋がっているのです。

目指すは「生活の一部」。ふらっと寄れる大衆酒場へ

【阿久津さん】
「お客様の生活の一部になれるようにというのが経営理念です。牛丼屋さんに行く時みたいに、予約せずに仕事帰りに『今日焼き鳥でいいや』『牛たんでいいや』と、ふらっと寄っていただけるお店を作っていきたいです。」

リスクを極限まで削ぎ落とす独自の出店・店舗運営と、「無料」を逆手にとったSNS集客。
これらを掛け合わせることで、圧倒的な集客力を誇る新時代の大衆酒場が作られているのです。

本記事の動画: 【広告費は4万円だけ】SNSの無料イベントで大行列を作る「大衆酒場」のリスク0出店&集客術

■前編はコチラ

◆取材協力
牛たん酒場たんと 亀戸本店/株式会社リンク 代表取締役 阿久津 優さん

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