社員ゼロの絶望からV字回復! コンサルを一掃して大逆転を果たした、池袋「やきとん木々家」の常識破りな再建術
コロナ禍で組織が崩壊し、社員がゼロに。
外部のコンサルティングを入れるも状況はさらに悪化し、休業状態に陥る……。
そんな絶望的な状況から、池袋を中心に5店舗を展開し、好調に売上を伸ばすまでにV字回復を遂げた「やきとん木々家(はやしや)」。
その常識破りな再建術の裏には、「破壊と再生」をテーマにした独自の組織改革と仕組み化がありました。
コンサルではなく「一緒にやりたい」。一客からの異例の参画
しかし、コロナ禍で組織が崩壊し、社員がゼロという危機的状況に。
外部コンサルタントを入れて立て直しを図るも逆効果となり、休業が続き経営陣も心が折れかけていました。
そこに救いの手を差し伸べたのが、現在の株式会社木々家 CEOである小島さんです。
小島さんは元々、木々家に通い詰める「一人のファン」でした。
過去に地元の好きだった店がコロナでなくなるという原体験があった小島さんは、「自分に良いものを作る自信はないが、良いものを中心に元気な組織にすることならできる」と確信。
コンサルタントとしてではなく、「一緒にやりたい」と経営陣に直談判し、再生への道を歩み始めました。
コンサル一掃と「良いものを伝える」徹底
【小島さん】
「結局、僕が入って変えたことなんてないんです。再生や復活というのは、『良いものを本人たち以上に良いと伝えること』。そして『誰も言えない悪いものをはっきり悪いと伝えること』なんです。」
「分かる人には分かる」という職人気質を改め、例えば「ここで生ビールを飲んで他の生ビールが飲めなくなった」といったお客様のポジティブな声を拾い上げ、言語化して発信することを徹底しました。
一方で、会社を存続させるための「破壊」も断行。
関わっていたコンサルタント全員と面談し、コミットメントを問いただした結果、一掃することにしました。
さらに、五反田や高田馬場など池袋以外の店舗を譲渡し、池袋エリアでのドミナント戦略に集中するという、構造からの立て直しを図りました。
食肉工場のM&Aで実現した、利益率向上と「串打ち」からの解放
これにより、大きく2つの強みが生まれました。
1つ目は、利益率の向上です。
自社で食肉加工を行うことで、通常は処理の手間がかかり流通が難しい「モツ」などの部位を、自社の高い販売力と連動させることで、確実にお店の利益(原資)に変えられる構造を作りました。
2つ目が、店舗スタッフの「串打ち」業務からの解放です。
【小島さん】
「焼きとん店って串打ちがめちゃくちゃ大変なんですよ。5店舗で毎日約3000本。それを、肉を捌くプロである工場のメンバーにお願いしました。店舗のスタッフは仕込みのプロではなく『営業(接客)のプロ』であるべき。これにより、店舗の業務負担が約半分になり、スタッフが疲労困憊せずに良いチーム作りに集中できるようになったんです。」
ブレない発信と熱量で作る、3段階の組織再建
小島さんはこれを3つのフェーズで進めました。
第1フェーズは「コミュニケーション」。
まずは体力のある仲間を集め、飲み会などを通じて「木々家はこういう店だ」という会社の熱量と意見を100%ぶつけました。
第2フェーズは「共感と採用」。
SNSやメディアを通じて自身の思いを一切ブレずに発信し続けることで、価値観に共感する人材が集まるようになり、採用のマッチング率が劇的に向上しました。
そして現在の第3フェーズでは、集まったメンバーが活躍できるよう、組織の制度や仕組みを整備し、会社としての安定感を生み出しています。
「破壊と再生」で勝つ新時代の経営
そして、不要なコンサルを切り捨て、スタッフが接客に集中できる仕組みを構築する。
これこそが、絶望的な状況からお店を救い出し、スタッフが活き活きと働く繁盛店へと導いた本質的な再建術と言えるでしょう。
本記事の動画: 社員ゼロの絶望からV字回復! コンサルを一掃して大逆転を果たした、池袋「やきとん木々家」の常識破りな再建術
◆取材協力
やきとん 木々家 二号店 池袋芸術劇場前店/株式会社 木々家 CEO 小島有史さん
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