飲食店のSNS活用法と成功事例をわかりやすく解説
飲食店が認知度向上や集客に活用できるSNSとしては、InstagramやTwitterなど、さまざまな種類があります。この記事では、それぞれのSNSでどのように活用できるのかを紹介します。また、他社で集客に成功した事例を紹介し、SNSマーケティングのコツを解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
飲食店によるSNS集客
近年、飲食店ではSNSを活用し、集客力を上げる方法が急速に広まっています。ここでは、SNS集客のメリットや注意点について解説します。
飲食店がSNSを活用するメリット
SNSは多くの人の目に触れやすく、お店の認知度と集客向上を見込める効果があります。また、共感から発信へとつながる「口コミマーケティング」もメリットのひとつです。 飲食店に特化したリサーチサービス「飲食店リサーチ」の運営会社、株式会社シンクロ・フードが行った調査では、飲食店の8割以上が何らかのSNSを活用している、といった結果が公表されています。
SNSは無料で気軽に始められるほか、写真や動画でリアルに料理や店舗の様子を伝えられるため、「行ってみたい、食べてみたい!」と思わせやすいのもポイントです。
飲食店がSNSを活用する際の注意点
飲食店のSNS活用には魅力的なメリットがある一方で、注意すべき点もあります。たとえば継続的な運用が必要なため、コスト面をふくめ、人員を割いていけるかどうかを確認しなければなりません。また、運用するSNSが複数にわたればわたるほど稼働にも労力を要することから、できれば専任の担当者を配置するのがおすすめです。
運用中は、いわゆる「炎上」に注意が必要です。ある特定の企業や個人について否定的なコメントを出すこと、あるいはシビアな話題やモラルに欠けた投稿はできるだけ避けるのが基本的な予防法です。
さらに、自店舗をフォローしてくれている顧客と、SNS上でコミュニケーションを図ることで、より親しみを感じてもらえればファンを増やせるかもしれません。ただ、その場合も個人的な話題は厳禁です。あくまで飲食店の看板を背負った代表としての運用であることを忘れないようにしましょう。
飲食店に活用できるSNS
ではここからは、飲食店の集客で使えるSNSにはどのような種類があるのか、特徴やおすすめのポイントを紹介します。
通称「インスタ」とも呼ばれ、基本的に写真や動画をメインに押し出したSNSです。かつての主なユーザー層は10代から20代であったものの、最近は比較的年配層にも広がりを見せています。女性ユーザーが6割と多めなのも特徴です。
写真、動画がまず目に入るため、料理などの写真や内装、外観を掲載できる飲食店にはぴったりの媒体と考えられます。投稿する際は、どのターゲットに訴求したいのか、どうブランディングしたいのかをイメージすることが大切です。
また、既存グルメサイトとの連動も効果的とされています。たとえば「食べログ」と連携させることで、Instagramにログインしたユーザーが「食べログ」へそのまま口コミを投稿できるといった具合です。
Facebookは、基本的に実名でアカウントを作成するため、ほかのSNSと比べてオフィシャル感があります。また個人ページと企業ページどちらも作成できるので、企業ページをホームページ代わりとするのも一案です。 また、30代から40代とユーザーの年齢層が高めになっているのも特徴です。ターゲットに合わせて投稿内容も工夫してみましょう。
TwitterはほかのSNSと異なり、短文で簡潔に訴求することが大切です。新しいツイートが次々と発信され、最新のトレンドも入手しやすいのが特徴です。 2023年あたりから仕様が目まぐるしく変わっているため、効果を出すためにはアップデートを確認する必要もあるでしょう。 ユーザーは幅広く、とくに若年層が多い傾向にあります。悪い情報も一瞬で拡散されてしまい、一度炎上すると信用問題に関わるため、発信内容には細心の注意を払いましょう。
LINE公式アカウント
今やLINEユーザーは世代にかかわらず増えており、コミュニケーションツールとして生活に密着しているといっても過言ではありません。 「LINE公式アカウント」は、法人用アカウントとしての位置付けにあり、集客ツールとして利用することもできます。
新しいメニューや定休日などの情報発信のみならず、一人ひとりの顧客ともやり取りができます。また、問い合わせを受けた際に自動返信する機能もあり、ある程度自動で運用できます。飲食店として公式アカウントを作れば、デジタルクーポンを発行したり、ショップカードも作成したりできるため、来店誘導につながりやすくなります。
TikTok
TikTokは、若者層を中心にユーザーが拡大しているSNSサービスです。お料理を作る動画を投稿すれば、興味を持った人が来店してくれることも期待できます。動画とはいえ、数十秒といった短いコンテンツのため、作る側も見る側もそれほどハードルは高くありません。若年層が中心なので求人も期待できます。そのためスタッフを巻き込んだ動画も多いのが特徴です。最初の投稿から数回はサジェストが強化されるため、一度お試しでチャレンジしてみるのもおすすめです。
HPやグルメサイトと連携させると集客力アップ!
SNSだけでは情報量に欠け、訴求力が弱い場合は、自社のWebサイトやグルメサイトとうまく連携させることがポイントです。
たとえばSNSで多くの人に見てもらうことで、まず認知を高めます。次に、プロフィールやストーリーズにWebサイトのURLを貼ることで、最終的にグルメサイトの来店予約ページへの導線を作ります。SNSをきっかけに、より多くの情報をユーザーに見てもらえるほか、直接来店誘引につなげられるわけです。
Webサイトからネットでの来店予約は、グルメサイトを活用するとスムーズです。「食べログ店舗会員」として登録すれば、お店のプロフィールページを無料で作れるほか、ネット予約のサービスも利用できます。
飲食店のSNS集客事例
Instagramを活用した飲食店
Instagramはお店の世界観がよく伝わる写真や動画を選ぶと、印象に残りやすくなります。たとえば、ハンバーガーレストラン「Shake Shack」では、思わず二度見してしまうような、視覚的にインパクトのある料理を載せています。投稿する際は、ハッシュタグを付けると、より効果的です。
また、通常投稿用のフィードと、投稿後24時間で消えるストーリーズを使い分けて活用するのも、おすすめのポイントです。
Facebookを活用した飲食店
Facebookで運用するなら、写真などのビジュアルだけではなく、添える文章との融合を図るのも大切なポイントです。
たとえばフルーツタルトで有名な「キルフェボン」では、美しい写真が印象的です。また、時候の挨拶を思わせる手紙のような文章や、フルーツの産地情報などにもお店の世界観がよく表れています。
Twitterを活用した飲食店
Twitterにはリツイート機能があり、また自店舗のアカウントをフォローしてくれている「フォロワー」とコミュニケーションをとりやすいため、顧客から生の声を吸い上げやすいのが特徴です。
たとえば、サンドイッチで有名な「サブウェイ」は「話せる公式」と称し、Twitterアカウントを開設しています。ハッシュタグ投稿をした顧客にリプライを行うことで、うまくつながりを形成しています。
LINEを活用した飲食店
今やLINEは生活に密着したSNSのため、活用次第では、顧客の生活の一部に入り込める利点があります。
お店として公式アカウントを開設すると、デジタルクーポンやショップカード機能を使えるようになるのも、見逃せないポイントです。LINE for Businessには豊富な活用例が掲載されていることから、ぜひ参考にしてみてください。
LINE for Business
TikTokを活用した飲食店
TikTokでは動画がメインとなるため、メニューの料理などを投稿するのがおすすめです。たとえば「金沢フルーツ大福 凛々堂」のTikTokには、大福を糸で切る動画が投稿されており、人気を集めています。目で見て楽しく、思わず食べたくなるような動画を撮りTikTokに投稿すれば、話題になるかも知れません。
まとめ
飲食店で認知度を上げたり集客を増やしたりしたい場合は、炎上のリスクに配慮しながら、InstagramやTwitter、FacebookなどのSNSを活用するのがおすすめです。気軽に投稿でき、数多くのユーザーに見てもらえるため、近年は新しい広告ツールとして活用する企業が増えています。 自店舗でSNSアカウントを作成し運用する際には、それぞれの特徴をしっかり把握し、より効果を高められるように投稿内容を検討してみてください。
参考URL
飲食店の82.6%が集客にSNSを活用。最多は「インスタグラム」で店舗の認知に効果を実感|株式会社シンクロ・フードのプレスリリース
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監修者:阿部大
プロフィール | 老舗計画株式会社代表取締役 ホテル専門学校卒業後、仙台市内のホテルレストランにてオープニングスタッフとして勤務、その後独立し、自分で飲食店を開業、店舗数も増やしていく。家庭の事情などで飲食店を廃業するも、これまでの経験を活かし接客指導の依頼を受け始める。接客アドバイザーとして活動していく中で、健全な店舗経営でなければ接客も充分活かせない事実に気づき、飲⾷店コンサルタントへ転換する。現在は飲⾷店の現場を知り尽くしたコンサルタントとして東北を中⼼に全国で年100回以上の経営⽀援や開業⽀援、セミナーを⾏う。 |
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