飲食店のリピート率向上に必要な4つの施策とは? ファンを獲得しよう

飲食店の経営を安定させるには、リピーターの獲得が不可欠です。リピーターを増やすには、現状におけるリピート率を把握したうえで、コツを踏まえた適切な対策をしなくてはなりません。本記事では、飲食店のリピート率向上につながる具体的なコツや施策について解説します。

目次

飲食店のリピート率の平均

飲食店の平均リピート率に関して、統一されたデータはありません。一般的には40%が目安と言われているものの、調査によっては70~80%という結果が出ているものもあります。

一方、2016年、飲食店の経営者を対象に行った「新規顧客の再訪問率」調査によれば、もっとも多かったのは20%でした。次点の40%は全体の16.7%、30%と50%と回答したのが14.8%、10%と答えたのが12%と続きます。

このように、飲食店のリピート率は調査対象や調査の手法などによって大きく変わるため、あくまで目安として理解しておきましょう。

飲食店のリピート率の計算方法

経営している店舗のリピート率がどの程度なのか、把握しておくことは大切です。現状のリピート率を把握していないと、リピーター増加の施策に取り組んでも、成果が現れているのかどうか判断できません。

店舗のリピート率を簡単に計算するには、「リピート人数 ÷ 累計新規顧客数 × 100」の計算式で算出できます。リピート人数は週間、月間など期間を区切って設定しましょう。

たとえば、月間リピート人数が500人、累計新規顧客数が1,000人だとすれば、 500 ÷ 1,000 × 100 = 50 となり、リピート率は50%と算出できます。

飲食店のリピート率が高いことによるメリット

リピート率が高ければ、新規顧客を集客するための施策に多くのコストを費やす必要がなくなるため、経費削減につながります。また、売上の安定化やLTVの向上につながる点もメリットです。

売上の安定につながる

定期的に来店してくれる顧客が増えれば、売上や利益が安定します。継続的な売上が期待できるため、経営者は安心して経営することが可能です。

また、売上の向上につながる点もメリットです。店舗に対し、何かしらの愛着を抱いている、ファンになっているといった顧客を増やせば、客単価が高まり売上の増加が期待できます。

集客コストを抑えられる

大勢のリピーターを獲得できれば、そこまで新規顧客の集客に注力しなくても安定した売上が期待できます。新規顧客を獲得するための施策に力を入れる必要が少なくなり、集客コストの大幅な削減が可能です。

新規顧客の獲得には多大なコストがかかります。たとえば、チラシの印刷やポスティング費用、フリーペーパーへの掲載料、Web広告の運用コストなどが発生します。そして、これらの施策に多大なコストを費やしても、確実に集客できる保証はありません。 一方、すでにリピーター化している顧客は、お店側が何もせずとも自らの意思で来店してくれます。そうした顧客に対しても定期的にメールやLINEなどでアプローチすれば、忘れ去られてしまうリスクも軽減できます。

LTVが向上する

LTVは、日本語で「顧客生涯価値」と呼ばれます。経営やマーケティングで重視される指標のひとつで、一人の顧客が生涯にわたり企業へどれだけの利益をもたらしてくれるのかを数値化したものです。

個々の顧客におけるLTVが向上すれば、飲食店が得られる利益もアップします。LTVを高めるには、購買頻度や購買単価を増やす取り組みが欠かせません。つまり、顧客をリピーター化すれば、購買頻度や購買単価は自然と高まり、LTVも向上します。

新規顧客の獲得も期待できる

リピーターを増やす取り組みに注力すれば、新規顧客の獲得にもつながります。お店や提供しているメニューのファンになっているリピーターであれば、SNSなどを通じて積極的に情報を拡散してくれる可能性があり、そこから新たな顧客の獲得が可能です。

また、リピーターがグルメサイトなどへ口コミを投稿してくれる可能性もあります。「美味しいので何度でも足を運んでしまう」「魅力的なメニューが多い」といった口コミを投稿してもらえれば、それを見たユーザーが興味を抱き、来店につながるといった好循環が生まれます。

お店の雰囲気や料理の熱狂的なファンであれば、家族や友人、知人を誘って来店してくれるかもしれません。リピーターによって、人が人を呼ぶ状態を実現できるのは大きなメリットです。

飲食店のリピート率を上げるためのコツ

飲食店のリピート率を上げるには、顧客が快適だと感じられるような利用体験をしてもらわなければなりません。また、お店のことを忘れてしまわないようメールやSNSを活用するのもコツです。

快適な利用体験をしてもらう

来店した方に快適な利用体験をしてもらうことで、「また来店したい」と思ってもらえます。美味しい料理を提供する、ニーズにマッチしたメニューを充実させるなどのほか、空間づくりにも意識を割かなければなりません。

接客の質を高めるのも大切なポイントです。どれほど魅力的な料理を提供していても、「スタッフの言葉遣いが悪い・オーダーや会計で待たされる」といった経験から、不満を抱かれれば再来店につながりません。従業員への適切な教育やオペレーションのマニュアル化、顧客を待たせないためのツールやシステムの導入が有効です。

「食べログオーダー」の導入で待たせない接客

快適な食事体験をしてもらうには、顧客を待たせないことも意識しなくてはなりません。「スタッフが少なく、なかなかオーダーを取りにいけない」といった状況では、顧客を待たせてしまい不満が高まりやすくなります。これでは、いくら料理が美味しくても再来店は期待できません。

このような事態を回避するには、「食べログオーダー」の導入が有効です。食べログオーダーは、顧客が自らのスマートフォンでメニューを注文できるシステムです。席に着いた顧客は、わざわざスタッフを呼ぶ必要がなく、自身のスマートフォンを操作して注文できます。

食べログオーダーは、店舗オペレーションの効率化にも有効です。オーダーを取りにいくプロセスがなくなるため、リソースを有効に活用できます。顧客に快適な食事体験を提供できるだけでなく、店舗の生産性向上を実現できるのも食べログオーダーの魅力です。


お店を思い出してもらう工夫をする

美味しい料理と快適な利用体験を提供しても、顧客がお店のことを忘れてしまう懸念があります。世のなかには数多くの飲食店が営業しており、SNSなどを通じて積極的に情報も発信しているため、何も手を打たずにいれば競合に顧客を奪われてしまうかもしれません。

このようなリスクを回避すべく、お店を思い出してもらえる工夫をしましょう。たとえば、アンケートなどでメールアドレスを取得しているのなら、定期的にメールを配信する手法が考えられます。また、公式TwitterやFacebookなどのアカウントを常日頃から運用し、積極的に情報を発信するのも有効です。

ほかにも、LINEでともだち登録してもらい定期的にお得な情報を発信する、チラシをポスティングするなど、さまざまな手法が考えられます。取り組みやすそうな施策から始めてみましょう。

飲食店のリピート率を高める4つの施策

飲食店のリピート率を高めるには、まず美味しい料理を提供しなくてはなりません。また、接客品質の均一化や向上のために接客マニュアルを作成する、特典を用意する、演出を工夫するなども有効な施策です。

美味しい料理の提供

どれほど接客の品質が高くても、料理そのものが美味しくないと再来店は期待できません。まずは美味しく料理を提供することが、リピート率を高めるために重要です。

また、メニューが少ないのなら料理数を充実させたり、飽きられないようトッピングを増やしたりすることも検討しましょう。またコストパフォーマンスを意識するなども大切なポイントです。

接客マニュアルの作成

リピーターを増やすには、接客品質の均一化や向上が不可欠です。スタッフごとに接客の品質が異なるといった状況を回避するためには、接客マニュアルを作成しましょう。

食べログオーダーを導入すれば、顧客は自らのスマートフォンで注文を行うため、スタッフが直接的に対応する頻度が減ります。マニュアルを作成する手間も軽減できるため、システムの導入を検討するのもひとつの手です。

また、食べログが提供しているサービスである「食べログノート」を導入すれば、さまざまな顧客情報の一元管理が可能です。顧客の誕生日や好みといった情報も管理できるため、個々の顧客に応じた適切な提案や接客が可能となり、品質向上につながります。



特典の用意

特典を用意するのも、リピーターを増やすのに有効です。代表的な特典内容としては、割引券やクーポン、ポイントカードの発行などが挙げられます。

割引券やお得なクーポンを発行すれば、顧客に「また来店したい」と思ってもらえる可能性がアップします。有効期限を設けたり、ポイントを貯めるごとにお得になるサービスを設けたりすれば、より効果的です。

演出の工夫

来店客に「また利用したい」と思ってもらえるような演出を取り入れるのも、リピーター増加に有効です。たとえば、お客様の誕生日が近くなったタイミングでお祝いのメールを送る、併せて割引が適用されるクーポンを贈るなどが挙げられます。来店した際に、プレゼントを渡すのもよいかもしれません。

ほかにも、記念日や誕生日に来店してくれた方に、記念撮影をする、次回利用できるサービス券などをプレゼントするといった施策もおすすめです。このような演出を実現するには、顧客情報を適切に管理できるようなシステムやツールを導入しなくてはなりません。

まとめ

飲食店が、継続的に安定した利益を得るためにも、リピーターを増やす取り組みは不可欠です。リピーターの増加により、利益の安定化を図れるだけでなく、新規顧客の獲得につながるといったメリットもあります。 飲食店がリピーターを増やすためには、快適な利用体験の提供とお店を思い出してもらうような工夫をしなくてはなりません。また、美味しい料理を提供する、マニュアルを整備する、演出や特典にも気を配るなどもリピーター増加に有効です。

参考URL

飲食店経営者に108名にアンケート調査! リピート率を上げる一番効果的な方法は!?|Foodist Media by 飲食店ドットコム
飲食店リピート実態&リピート要因調査|HOT PEPPER グルメ 外食総研
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監修者:太田とよしき

プロフィール

株式会社パディーズの代表。20歳より大手飲食チェーンにて店長職につき、エリアマネージャー、県内の統括責任者を経験。
その後、新規事業開発部への所属となり、外食産業の新業態の開拓、商品開発、人材教育を担当した後に退職。
海外の16都市にて飲食ビジネスを勉強したのち、恵比寿にて独立開業し、2年目に年商6000万を達成する。 多店舗展開しながら兼業で飲食店コンサルタントを開始。
2022年4月に飲食事業を売却し、現在は飲食系のコンサルタント業に専念し、新規開業のサポートを数多く手がけている。

noteにて、ブログと音声メディア『ラジオ開店準備中!』を配信中。

サイトURL

https://toyoshiki-ohta.com

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